地域と生きる編
かつて自分が救われたように、
患者さんの心に寄り添える訪問薬剤師になりたい。
河村 拓実さん 薬学部 / 5年生
大怪我をして不安でいっぱいだった自分を
励ましてくれたのが薬剤師だった。
小中高と12年間野球に打ち込んでいた僕にとって怪我や病気による通院は日常茶飯事でした。その影響で、中学生の頃には漠然と医療職への憧れを抱いていました。中でも薬剤師を目指すきっかけとなったのは、高校2年生の頃、野球部の練習中にボールが目に当たり、外傷性白内障を発症したこと。手術と入院を余儀なくされ、野球を続けられるか不安に感じていた時、頻繁に病室を訪ねてくれたのが薬剤師さんでした。手術と薬の効果をみて、「野球は続けられるよ」と力強く言ってくださったことは今も忘れられません。この経験から薬剤師は薬のエキスパートであり、患者さんの不安に寄り添い励ますことのできる職業なのだと知り、自分もそうなりたいと強く思うようになりました。
実習を通して
夢の原点を再認識。
患者さんとご家族を地域で支えていきたい。
入学後、転機となったのは今年度参加した2ヶ月半の薬局実習でした。未病の段階から退院後まで長く深く患者さんと関われる薬局薬剤師の仕事を体験し、日々の忙しさで忘れかけていた「人に寄り添える薬剤師になりたい」という原点を再認識することができました。現在は患者さん本人はもちろん、ご家族や介助・介護をする方の不安も取り除ける訪問薬剤師を目指して勉強に励んでいます。薬剤師資格の取得後は専門薬剤師・認定薬剤師の資格取得にも挑戦し、専門性を武器に患者さんやご家族から信頼される薬剤師になりたいと考えています。そして、将来的には組織の力で地域医療を支えられるよう、薬局づくりにも携わるのが目標です。