特別支援教育専攻

特色・コース紹介

特別支援教育専攻とは

障害の有無に関わらず、様々な人々が生き生きと輝く共生社会へ

障害のある子どもを自立や社会参加へと導くため、一人ひとりが主人公となる取り組みを支援すること、誰もがお互いに人格や個性を尊重しあえる共生社会を築くこと、それが特別支援教育の理念です。この理念を実践するために求められるのは、障害を科学的に理解する医学的専門性、検査や行動観察を通して丁寧に実態把握する心理学的専門性、一人ひとりの教育的ニーズに応じた指導・支援を実践する教育学的専門性です。医学、心理学、教育学の3領域に専任スタッフを揃えた本専攻では、特別支援学校教諭免許の取得を基本とし、特別支援学校や小学校、幼稚園などで体験的に学びを深めることにより教育現場に即した得意分野をみにつけ、特別支援教育をリードできる教員を養成します。

科目例

自立活動指導論
「自立活動」の考え方と内容及び指導方法の習得をめざします。具体的には、コミュニケーションや人間関係、身体の動きに関する指導について学びます。また、演習を通して個別の指導計画のPlan(計画)-Do(実践)-Check(評価)-Action(改善)の手順や方法についても身につけます。
重複障害教育総論
特別支援学校に在籍する児童生徒のうち、半数近くの児童生徒が重複障害を有しており、障害の重度・重複化への対応が課題となっています。こうした状況を踏まえ、障害の重い子どもや重複の障害がある子どもについての基礎理解をするとともに、実際に特別支援学校で行われている実態把握や指導・支援の方法について学びます。
特別支援教育指導法演習Ⅰ
知的障害や肢体不自由、発達障害(LD、ADHD、高機能自閉症、アスペルガー症候群など)の子どもの実態把握や指導・支援の方法を実践的に学ぶ授業です。数人でチームを組んで、支援を要する子どもの指導を実際に担当し、「個別の指導計画」を作成します。また、同時に保護者相談も担当し、相談を受けるときの心構えや保護者との連携のあり方についても学びます。
特別支援教育インターンシップ演習Ⅰ
小学校及び中学校での教育活動を体験し、地域の学校における特別支援教育への理解を深めます。実際には、体験に基づいて自らの考えをまとめ、ディスカッションすることにより、困っている子どもの背景要因や支援の考え方、必要な環境調整について考える力を身につけます。

特別支援教育実践教育センター

特別支援教育実践教育センターでは、学生教育の他に、地域支援など様々な取り組みを行っています。

特別支援教育実践教育センター

特別支援教育実践研究センター

本センターの機能

  • 特別支援教育に係る研究及びその推進
  • 障がいのある子ども及びその家族に対する相談支援事業
    (教育・医学・心理学の専門性を活かした発達相談)
  • 特別支援教育に関する研究会・講演会・セミナー等の開催
  • 教育現場からの依頼に基づく研修及びコンサルテーション
  • 特別支援教育に関する研究・調査成果の発表・公刊
  • 現職教員を対象とする特別支援教育に関する研修会 等

以上の事業の過程に対して学生の参加を奨励しています。
本センターの事業への参加は、学生にとって教員になるために必要となる専門性や社会性を身につける機会となります。

教員採用試験対策

特別支援学校教諭の教員採用試験では、豊かな人間性と高い専門性が評価されます。早期から継続して、学生の全人的な成長と、特別支援教育の専門性および的確な自己表現力の獲得を目的としながら教員採用試験対策を行っています。具体的には特別支援教育専攻全体およびゼミ単位での筆答試験対策、配点の大きい面接試験と模擬授業の対策に取り組んでいます。

学内および学外の教育実践活動の充実

特別支援教育に携わる教員となるために必要となる資質と専門性を実践的・体験的に学ぶために学内外の教育実践活動への参加を奨励しています。具体的には、学内で行われる障がいのある子どもへの相談支援活動(きらり教室)への支援スタッフとしての参加、学校へのインターンシップへの参加などの機会を設けています。また、教職をめざす学生のすべてが、1回生では特別支援学校の見学実習、2回生では小中学校の特別支援学級へのインターンシップ、3、4回生では肢体不自由及び知的障がいの特別支援学校へのインターンシップを経験しています。これらの実践経験は、教員となるための効果的な学習となるだけでなく、教職に就くことへの強い志望と自信を身につけていくことにつながります。

専攻について詳しく知る