【歴史文化学科】歴史文化フィールドワークBで飛鳥の古寺を見学しました

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2025.11.05

文学部 

【歴史文化学科】歴史文化フィールドワークBで飛鳥の古寺を見学しました

後期2回目の歴史文化フィールドワークでは、飛鳥地方の古寺を巡りました。当日の朝、JR大和小泉駅に集合し、徒歩で法起寺、法輪寺、法隆寺、中宮寺の順に訪問しました。

法起寺では主に塔と平安時代の観音像を、法輪寺では特に講堂に集められた飛鳥時代から平安時代の仏像群を、中宮寺では菩薩半跏思惟像を見学し、法隆寺では、初めにお寺の方に法隆寺の概略をご説明いただき、西院伽藍・大宝蔵院・東院伽藍を見学しました。

法隆寺とその周辺寺院には、伽藍配置や建築、仏像の形式、様式に共通点があります。また、聖徳太子の一族の寺から聖徳太子信仰の寺へと変容し、その後の時代の仏教の影響を受けた仏教美術も蓄積されています。事前授業では、現地で見ることのできない背面の写真や拡大図も用いて造形的特徴や予備知識を学びました。現地では、仏像の安置状況や宗教空間の構成、実際の大きさや寺院同士の距離感などを学ぶことができました。(法隆寺は、文化財の保存と公開の両立、その歴史という博物館学的なテーマにも関係の深い寺院です。)

法隆寺周辺は、飛鳥時代の仏像が当時から現代まで、現地でお祀りされている地域として貴重です。見学する際、やはり飛鳥時代特有の造形の観察が中心になりますが、のちの時代の文化財も多数所蔵されており、歴史の深さを感じさせます。

なお、当日は近隣に所在する神社の秋祭りが開催されており、当日の午後は境内の一部が多数の布団太鼓(神輿)を担ぐ人々や出店、見物人でにぎわっていました。普段はなかなか見られない古都飛鳥の民俗的な歴史遺産にも思いがけず触れることができ、充実した一日でした。