人間社会学部
子どもの権利条約の採択から30年以上が経過し、最近では、国によるこども基本法・こども大綱の制定・策定や、自治体による子どもの権利条例の制定等、子どもの権利をめぐる動きがさまざまなレベルで活発化しています。人間社会学科 現代社会コースの岡島ゼミでは、これまでも、子どもの権利というレンズをもちいて現代社会の特徴をとらえ、将来を展望するという取組を展開してきました。
本学が位置する富田林市において子どもの権利条例制定が進められていること、「ニュータウン」問題をかかえる富田林市金剛地区の活性化を目的とするKLLPと呼ばれる取組枠組みがあることを踏まえ、岡島基礎ゼミⅡでは、昨年度に引き続き、今年度も、金剛地区にある学校で子どもの権利授業を行なうことにしました。そして、ゼミで子どもの権利について文献を読み、また、授業内容を検討し、練習を重ねました。
7月16日、富田林市立葛城中学校1年1組と2組において、子どもの権利に関する基礎的な知識を確認するレクチャーと、子どもの権利を少しでも「自分事」として関心を広げるワークから構成される授業を行ないました。
以下では、子どもの権利授業を行なった 学生たちの声の一部を紹介します。
「今までは授業を受ける側として過ごしてきたが、今回、教壇に立つことで得られるものがあったように思う。伝える側として、言葉選びの重要性についても考えることができた」
「これくらいの言葉を使ってもわかるだろうなと思い進めていましたが、記入してもらった感想シートに「話が少し難しかった」と書いてくださっている生徒さんがいて、もう少し噛み砕いた説明をするべきだったかなと反省しました」
「中学1年生にとって、「権利」や「条約」というテーマは難しくて、関心を持ちにくい話題であると思います。それを、いかに興味を持ってもらえるようにわかりやすく楽しめる授業を行えるかもう少し考えておけていたら、と感じました」