『野球は人生そのもの』硬式野球部アドバイザー田中 秀昌氏をご紹介します

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2025.07.02

人間社会学部 

『野球は人生そのもの』硬式野球部アドバイザー田中 秀昌氏をご紹介します

『野球は人生そのもの』

 2025年4月1日より、野球指導者として華々しい経歴をお持ちの田中 秀昌氏が、本学硬式野球部のアドバイザーにご就任くださり、「熱い」指導が始まりました。

まずはプロフィールをご紹介します。

≪田中 秀昌氏プロフィール≫

 上宮高等学校、柏原高等学校(のち東大阪大学柏原高等学校)、近畿大学等で野球部監督を歴任。上宮では1993年第65回選抜高等学校野球大会で優勝。柏原では2011年夏、初の甲子園出場に導いた。近畿大学では5度のリーグ優勝と明治神宮大会での4強入りを果たした。現在阪神タイガースで活躍中の佐藤 輝明選手を発掘、育成したほか、主な教え子に、元巨人・元木 大介さん(現ジャイアンツアカデミー校長)、元ヤンキース・黒田 博樹さん(現広島球団アドバイザー)、ロッテ・石川 慎吾選手、楽天・小深田 大翔選手などが名を連ねる。2024年4月、日本高野連の技術振興委員に就任。

 続いて、インタビューの内容をご紹介します。

Q1:本学硬式野球部のコーチをお引き受けいただいた経緯は?

A1:児玉 公正監督(本学名誉教授)が野球部の指導者を探されていることを共通の知人よりお聞きしました。監督ではなくコーチであれば、という形でお引き受けした次第です。

Q2:本学硬式野球部の第一印象は?

A2:ライバルを蹴落としてでもレギュラーを獲る、というような気概のある学生は少ないように感じました。技術面、精神面ともに課題はたくさんありますが、素直な学生が多い印象を持ちました。「素直な心」「向上心」がなかったら野球は上手くならないと考えているので、この2つが伴えばこれから強くなると思っています。

Q3:今後の硬式野球部としての目標と、達成するためのプロセスは?

A3:勝負の世界にいる以上、結果が全てだと考えています。現在は近畿学生野球リーグの2部に属していますが、秋季リーグ戦で優勝してリーグ入れ替え戦を制し、来春1部リーグに参入することがまず直近の目標です。そしていずれ全国大会へ出場できるチームになるように、強化していきたいと思います。部員一人一人と個人面談をして、どのような意識で野球を続けていくか、卒業後の進路などを聞き取りました。こうしたコミュニケーションが意識改革のきっかけとなり、野球に取り組む姿勢や人と接するときの態度などが良い方向に変わることを期待しています。

Q4:高校まで野球をしてきた生徒が、大学でも継続して野球をすることの意義は?

A4:野球というスポーツはたくさんのことを教えてくれます。獲得できる能力は、協調性、思いやり、判断力など社会に出てからも必要となることばかりです。当然、長く経験すればするほど吸収できるものは多くなります。そこに、野球をするなら少しでも長く続けてほしいと私が考える理由があります。プロ野球選手を目指すことも素晴らしいですが、社会から必要とされる人間になることも、野球を通して達成できる大切なことだと考えています。

Q5:田中コーチのこれからの人生の目標は?

A5:大学野球も素晴らしいですが、やはり自分の原点は高校野球。解説者を務めたり、現在は日本高野連の技術振興委員として関わっています。高校野球の指導者(監督)に戻るなら、母校でと考えています。大阪大谷大学では、児玉監督を支えることが、私の役割と心得ています。

Q6:田中コーチにとって「野球」とは?

A6:(敬愛する長嶋茂雄さんをなぞられて)「人生そのもの」。いいときも悪いときもあります。

*児玉 公正監督より

 田中氏のご指導は、豊富な経験により培われた「数多くの引き出し」をもとに選手に寄り添った支援を心がけておられ、選手を含め私も多くを学ぶ機会となっています。チームの全体練習を含め個人練習も丁寧に対応され、何よりも野球を通じた選手の人間力向上を軸に展開されたご指導であると感じ入っております。特に一つ先を読む行動の大切さについては、プレー状況に応じた的確な準備を施すための目配りや気配りについての情報収集の重要性を説いておられます。そして、学生スポーツの本質として「試合で勝利すること」は手段であり、勝利を手に入れるために数多くの障壁を取り除き、仲間とともに手を携えて取り組む姿勢こそが本来の目的であると諭されています。このような田中氏のご指導により本学の学生が人間的に成長する事を確信しております。

*人間社会学部スポーツ健康学科長 中道 厚子教授より

 硬式野球部の卒業生の進路をみたとき、希望している企業への就職を決めた人、夢の実現に向けて着実に進んでいる人が多く、「大学で野球を続ける」ことの成果があらわれています。田中氏が就任されて以降、野球部員がより積極的に授業を手伝ったり、丁寧に挨拶をしてくれるようになっており、早々に意識改革がなされていることを実感しています。これからの硬式野球部の活躍が楽しみです。

*3年生 荒川 翔大選手(硬式野球部主将)より

 田中コーチが硬式野球部の指導をされるようになり、まず勝ちにこだわるということ、また野球のことはもちろんですが、野球以外の面で、挨拶・準備が大事だと教えていただいています。選手一人一人の自覚が芽生え始めているのではないかと感じています。田中コーチの教えを胸に、結果を出せるチームになれるよう努力します。