最大限の環境と最大限の体験をキミたちへ最大限の環境と最大限の体験をキミたちへ

橋本英郎氏
サッカー部コーチに就任

  • THE FUTURE OF ATHLETESTHE FUTURE OF ATHLETES
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Message

共に歩む
観たことのない景色を求め。

日本代表選手に選ばれるなど第一線で活躍し、長きに渡るプロ生活で培ってきたあらゆるスキルを余さず、次世代を担うキミたちに捧げる。さあ、観たことのない素晴らしい景色を見るべく、一緒に進もう。

Profile

Hideo HashimotoHideo Hashimoto橋本 英郎

  • ■ポジション/MF
    ■身長・体重/173cm・68kg
    ■血液型/O型
  • ■出身地/大阪府大阪市
    ■利き足/右足
    ■好きな言葉/努力は報われる
サッカー歴

ガンバ大阪Jrユース >> ガンバ大阪ユース >> ガンバ大阪(1998年~2011年)

ヴィッセル神戸(2012年~2014年) >> セレッソ大阪(2015年~2016年)

AC長野パルセイロ(2016年7月19日~2016年12月)期限付き移籍 >>

東京ヴェルディ(2017年~2019年1月) >> FC今治(2019年1月~2022年1月)

おこしやす京都AC(2022年2月~)

主な成績

2002年 Jリーグ2ndステージ準優勝

2005年 Jリーグ 優勝

2005年 Jリーグヤマザキナビスコカップ準優勝

2006年 第86回天皇杯 準優勝

2007年 Jリーグヤマザキナビスコカップ優勝

2007年 ゼロックススーパーカップ 優勝

2008年 第88回天皇杯 優勝

2008年 AFCチャンピオンズリーグ 優勝

2008年 パンパシフィックチャンピオンシップ 優勝

2008年 Jリーグアウォーズフェアプレー賞

2008年 AFCアワード2008 アジア最優秀クラブ賞

代表歴

2007年 AFCアジアカップ

2008年 東アジアサッカー選手権2008

2009年 FIFAワールドカップ南アフリカ・アジア最終予選

2009年 AFCアジアカップ最終予選

通算成績

Jリーグ254試合出場10得点

ナビスコ杯48試合出場2得点

天皇杯35試合出場2得点

ACL23試合出場1得点

クラブW杯3試合出場1得点
(2009年シーズン終了時点)

Interview

これまでのサッカー人生を
教えてください

6つ上の兄がサッカーを始めた影響で幼稚園の頃から一緒に公園でボールを蹴り始め、小学1年で兄と同じチームに入ったのがサッカー人生の始まりです。

中学1年のときにJリーグが発足。兄を追いかけて入ったチームは釜本邦成さんが立ち上げたジュニアユースで、釜本さんがガンバ大阪初代監督に就任されるのを機に、Jリーグ百年構想もあってガンバ大阪ジュニアユースになりました。
当初は、プロ選手を目指していましたが、周囲の実力に打ちのめされて即、断念。
でも、退部しようとは思わなかったですね。サッカーが誰よりも好きだったし、サッカーを自分の特技だと言い切れるものにしたかったから。
プロへの夢は打ち砕かれても「絶対に上手くなる」ことを新たな目標にして、毎回練習に励みました。

紆余曲折ありながらも大学生のときにガンバ大阪に入団することができ、25年間プロ選手としてプレーし、2022年を以て引退しました。
まさか25年間もプロ生活が送れるとは思ってもみませんでした。
必要とされるように自分の武器を作り、またトレーニングなど、必要なことを手を抜かずやり続けてきたことが長くできた要因かと思います。

最も印象に残っているのは、ガンバ大阪時代に経験した2005年の優勝を決めた試合。
リーグ2位、3連敗で迎えた最終戦でもぎ取った逆転優勝でしたから。

不安で押しつぶされそうな中、自分たちを信じ、勝たなければと奮い立たせながら試合に臨む心境を想像してみてください。
今思い出しても、何とも言い難い気持ちです。そんな貴重な経験は、今の私の糧になっていると思います。

大阪大谷大学サッカー部コーチ就任の経緯は何だったのでしょうか

松原裕一監督の熱意です。
「学生たちがサッカーをする環境を、今よりもっと良くできないか」という強い想いをぶつけられ、
「ご協力します」とお返事しました。
もともといずれ指導者の道を究めたいと思っていました。

学生の頃は、プロ選手になれるなんて思っていなく、将来、教職に就いてサッカー部監督として全国大会を目指そうと考えていたほどです。

33歳でスクールを立ち上げ、今も子どもたちへの指導を続けていますし、履正社高校サッカー部の外部コーチとして高校生への指導のお手伝いもしています。

そして、今回、大阪大谷大学サッカー部コーチのお話をいただきました。
各年代に教える場が持てるのは願ってもないこと。ありがたいです。

コーチに求められる資質は何だと思いますか

実のところ、勉強中です。
ただ、コーチの役割は、ティーチングではなくコーチングなので、対話するスキルは必要だと思っています。
ある目的地に向かって寄り添い伴走しながら進んでいく、そんなイメージです。

先に生まれていろんな経験をしている分、つい教えたくなりますが、彼ら自身が考えて進んでいくのを伴走した方が良い場合もあります。
時には、選手が答えを知らない場合は『こういう答えがあるよ、それを応用してみたらどんな答えになる?』という寄り添い方もできればいいですね。
そういう意味では、忍耐強さも必要だと思います。

また、こちらの視点だけで物を言うのではなく、彼らがどのようなことを考えているかを知り、理解しようとする姿勢も必要だと思います。

本学サッカー部学生の印象はいかがですか

素直で、純粋に「サッカーをやりたい」と思っているように感じます。
技術面でもこなれた感じがない分、きっかけさえあれば、もっとサッカーを上手くなる術を追求するのではないかなと。
「こうしてみたら」と言えばコツコツやるところなど、真面目にできるマインドがあるのなら、もうひと超えできるはずですから。

もっとサッカーが楽しいと思えたら変わると思います。
遊びの楽しさではなく、「こういう辛いメニューがあるけど、チャレンジする?」という提案にも、「勝ちたいからやる」という姿勢でさらに取り組み、実際に試合に勝ち、勝利をつかむ喜びを知る楽しさです。
そこまで心の持ちようが変われば、サッカー選手として一皮むけるのではないでしょうか。
その気持ちを引き出せるかどうかは、監督をはじめ私たち大人次第かと思ったりしています。

先日、学生たちへ「もっとルールを作っても良いかもしれないね」と話しました。
練習の取り組む姿勢から道具の置き方まで"こうしよう"という決め事がもっとあってもいい気がしたので。
そういったルールも、良いチーム作りには欠かせない要素だと思います。
さらに言えば、ルール化よりもモラルとして定着するのが理想と考えています。

私がFC今治に所属していたとき岡田武史会長に教わったことですが、モラルが定着するチームが強くて良いチームなんです。
例えば、グラウンドをランニングするとき、角をショートカットして内を走る選手と、ラインに沿って外を走る選手がいたとします。
"ラインに沿って走ること"と決めるのがルール化、「ちゃんと外側を走ろうぜ」と選手間で言える環境がモラル化です。
後者のチームの方が強くなると思いませんか。

橋本コーチならではの強みは何ですか

2022年まで現役選手だったことを活かして、選手たちに混ざってボールを蹴られることです。

今後やっていきたいのが、一緒に動きながらどういう視点でどういう声掛けをしているのかをリアルに感じてもらうこと。
そういう中で、戦術的なことや技術的なことを伝えていきたいですね。
こちらも彼らが試合中にどう考えながら動いているのかが見えてくる分、彼らが感じている課題や本人が気づいていない課題が見つけやすくなり解決へ導いていけるので、一石二鳥です。さらにサッカーが楽しくなると信じています。

私は、ポジションがMFだった影響からか戦略的思考を持っていて、俯瞰で物事をとらえ問題点を発見することが得意です。
問題点を改善していく過程は、これから学生たちと一緒にトライアンドエラーしていきたいところですが、その時に、私が様々な監督や、それぞれ目指すサッカーの違うチームに所属してきた経験から、アイデアや考え方の引き出しは、誰よりも豊富だと自負しています。
もちろん、選手たちと監督とののつなぎ役でありたいとも思っています。

プロ25年のキャリアを経て伝えたいこと、伝えられることは

サッカー的思考は、社会に出ても通じるということでしょうか。
サッカーは自分で状況判断しなくてはいけないスポーツ。コンマ何秒かでボールを蹴るので、監督の指示は待てません。
ですから、どんどん自立をしてくれないと上手くならないし、試合で困ってしまいます。

会社という組織での立ち回り方も同じだと思います。
上司からの指示を理解し分析、分解し、時には予測して、こうするとリスクがあるのではと考えて上司に伝えられたりするとありがたがられるでしょうし、さらには先まわりしてサポートまでできれば、一層仕事が効率よくまわるかもしれません。

これは試合中でも起こりうるんです。
例えば、誰かが放ったシュートをキーパーに止められた、でも、外されることも予測していた別の選手がこぼれ球を蹴ってゴールを決めたときがまさにこれ。
最初にシュート打った選手も嬉しいし、ゴールを決めた選手はチームに貢献できたし、試合に勝てばみんな嬉しい。
サッカーって、そういうプレーの連続なんですよね。
今、理解できなくてもいい。いつか、社会に出たときに「あの時の話は、こういうことだったんだ」と思い出してくれるだけでもいいと思います。

大阪大谷大学サッカー部の学生へ期待することは

サッカーを真の意味で楽しめる戦う集団になって欲しいです。

現在、関西学生サッカーリーグ3部ですが、限りなく上を目指そうとするポジティブさを持って、学生たちと一緒に今まで見たことのない素晴らしい景色を見たいですね。

そして、サッカーを通じて人間的に成長していって欲しい。
大学を卒業して社会に出てから、「大阪大谷大学出身の子たちは仕事ができるね」などと言われるような人間になってくれたら嬉しいですね。