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博物館について

目的とあゆみ

資料館の創立前後

本学では1973年に学芸員課程が設置されました。その当時は、大阪市立博物館、天理参考館、大和文華館、大阪府立泉北考古資料館、観心寺などの諸施設に依頼して、館務実習の受け入れをお願いしていましたが、学芸員課程履修生の増加とともに、学内で博物館実習を行うため資料館建設が具体化するようになりました。

そのようななかで、河内長野市滝畑のダム建設に伴って、特色あるこの地の民家が水没する運命にあることを聞き、その民家を大学構内に移築して、そのまま博物館の施設として利用する構想もありましたが、さまざまな問題点から沙汰止みとなりました。

1978年7月に開始された資料館建設工事は、同年11月に完成し、12月11日には開館の運びとなりました。「くらしと道具」と題する開館記念展示がおこなわれ、好評を博しました。あわせて「資料館だより」第1号を発行するとともに、同年夏に実施した四天王寺境内の発掘調査報告書を「大谷女子大学資料館調査報告書」第1冊として刊行しました。

この段階での資料館は、鉄骨平屋建て構造で、館内の面積は201.65m²、館内は展示室(81.0m²)、収蔵室(60.5m²)、整理室(60.5m²)、研究室(24.75m²)、暗室(8.25m²)などから構成されています。

1979年2月14日には教授会の承認を受けた資料館管理規定などが公布の運びとなり、1980年からは各学科の資料館運営委員の協力を得て、ユニークな企画展示が実施されることとなりました。同年秋には国文学科の協力を得て「住吉のまつり」と題する企画展示を行い、1981年秋には英文学科の協力を得て、「ゴードン・グレイグとそのコレクション」と題する企画展示を実施しました。

資料館の増築と博物館相当施設認定

1982年秋から開始された資料館増築工事は、1983年2月5日に竣工を迎えます。
新資料館は鉄骨造り一部2階建てで、建築面積は458.85m²、延べ床面積は524.32m²をはかります。館内は第一実習室(42.8m²)、第二実習室(64.35m²)、展示室(169.3m²)、収蔵庫(105.54m²)、研究室(26.75m²)、暗室(11.85m²)、準備室(19.0m²)などから構成されています。

この増築工事により、初代館長橘茂の当初計画した規模の資料館が完成しましたが、その完成記念展示を見ることもなく橘茂は他界されました。1983年4月16日、小川修三が第二代館長に就任し、同年4月21日には博物館相当施設の認定を受けています。

1983年春には、近隣の自治体や大阪大学考古学研究室などの協力を得て、「南河内の考古遺物」と題する企画展示をおこないました。また、同年秋には「日本の陶磁器の源流を探る」と題する企画展示を行うとともに、期間中に同名のシンポジウムを開催して、全国各地から数百名にものぼる参加者を得たのです。

その後は、毎年春・秋に企画展示を実施するとともに、期間中には博物館(資料館)講座を行っています。また、博物館実習の一環として行われる発掘調査や古文書調査の成果は「博物館(資料館)報告書」として継続的に刊行されています。

博物館の完成

平成に入る頃になると、学芸員資格課程の受講希望者が年々増加するようになり、設置当初は数十名程度であったものが、平成8年度には150名ほどに達しています。このような状況のなかで、1997年3月、大谷学園90周年記念施設として、旧資料館の北側にあらたに博物館を建設することが決定されました。

1998年9月に着工してから、建設工事は順調に進み、1999年9月には無事竣工の運びとなりました。10月5日には多くの関係者の来席のもと開館記念式典が挙行され、開館記念展示「東アジアの造形Part1」がお披露目されました。

新しい博物館は、4階建てで、建築面積578.24m²、延べ床面積2270.88m²をはかり、従来の資料館とは規模も内容も一新されることとなりました。1階には展示室、事務室、館長室など、2階・3階には教室、資料室、4階には歴史文化学科共同研究室のほか、個人研究室、保管庫などがあります。旧資料館は改装工事が実施され、主に実習施設として機能することになりました。

本学は、4学部6学科で構成されており、秋季特別展は各学科がその専門性を活かした展示を企画することで、より幅広いテーマの展覧会を行っています。今後も、大谷学園が所蔵する各種文化財資料の展示・公開施設としての役割を果たし、河内飛鳥における地域文化研究やコミュニティの場として、また、学芸員課程をはじめとした教育・研究活動の拠点として、この博物館をひろく活用していきます。

主な事業

特別展

春・秋の年2回、期間を定めて、地域文化、各学科に関係のあるテーマで展示しています。特別展期間中は一般の方々にご見学いただけます。

出版

  • 「博物館だより」年2回発行
  • 「調査報告書」年1~2冊発行

友の会

卒業生および学外の方に特別展のご案内をお送りしています。詳しくは博物館事務室まで。会費は無料です。