情報教育センター長のご挨拶

情報教育センター長
中村 雅司

大阪大谷大学情報教育センターは、本学の前身である大谷女子大学が、全学的な情報教育の普及と推進のために1998年に発足した組織です。当時より、教育活動におけるICT活用は必須であると考えており、大学内のネットワーク整備やコンピュータ教室環境の整備に合わせて、すべての教職員や学生が円滑にICTを活用し、学術活動を活発化させることをねらいとして設立されました。

近年、DX(デジタル・トランスフォーメーション)という言葉に代表されるように、社会や生活のほか教育・学修の場面でデジタル機器や環境を活用することが求められています。DX時代を生き抜くためには、単に便利に活用するだけでなく、あるいは効率を求めるだけでなく、ICTにより新たな価値を創造する資質が求められます。コロナ禍によりそのような雰囲気が社会的に広がりましたが、コロナ禍が収束してもその動きは止まらないと考えられます。今後は、AI技術の進展と社会への普及が加速し、その基盤となるデータサイエンスの素養も社会人には求められるでしょうし、AIによりどのような価値が生み出されるのかということも関心の対象となることでしょう。

本学は、建学の精神として「報恩感謝」を、教育理念「自立・創造・共生」を掲げて、教育活動を行なっています。これらは社会で必要とされる普遍的な概念ともいえますが、とりわけ教育理念については、DXと深く関わっています。DXにより人々には様々な可能性がもたらされ、それにより「自立」が促されます。DXが教育・学修活動に浸透するに従い、その傾向は顕著になるでしょう。DXによって獲得した可能性は多くの知見や価値が「創造」されます。さらに、DXは対面によるコミュニケーションを補完しながら、多様な価値観や多様な文化との「共生」をサポートすることになるでしょう。このように考えると、これから社会に羽ばたくことになる学生のみなさんにとって、DXを正しく理解し大いに活用する姿勢は不可欠なものと言えます。

情報教育センターでは、本学の様々な学術活動におけるICTの活用を支援するとともに、今後社会に深く根付くことになるDXにも対応できる人材を育成できるよう努めていきます。