人間社会学部からのお知らせ

【人間社会学科】「市民公益活動団体に対するコロナ禍の影響」調査報告会を学生インターンとともに開催 10/28(火)

イベント

富田林市の市民公益活動団体に対するコロナ禍の影響

 広く知られているように、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、日本では、今年3月あたりから、社会の幅広いセクターに対してさまざまな影響を与えてきています。そして、本学が位置する富田林市で活動する市民公益活動団体も、もちろん例外ではありません。そのため、富田林市市民公益活動支援センターと人間社会学科現代社会コースの岡島克樹教授・村尾敏彦教授は、富田林市で活動する市民公益活動団体を対象に、今年7月下旬から8月下旬という期間、Zoomをつうじて聞き取り調査を行ないました。そして、10月28日(火)、19時から1時間半、本調査の結果概要を説明する報告会を開催しました。

 本調査の結果は、本学人間社会学会の学会誌『こみゅにか』に報告書を掲載しますが、主要なものとしては、以下のようなことがあります。

① (諸般の事情があって活動を休止していたところもあるが)富田林市の市民公益活動団体は、緊急事態宣言下においても、多くがその活動を止めることなく、ICT化に取り組んだり、地道に葉書を送ったり、電話をかけるなどして、会員・利用者との意思疎通をはかり、コロナ禍で孤立する市民をサポートする努力を行なっていたこと、

② コロナ対策のために購入する消毒薬やシールドの購入等、支出は増える一方、講座などが開催できず、受講料が入らず、収入が減り、財政的な困難をかかえる団体が少なからず存在すること、

③ 行政との連携が進んでいて、市民公益活動団体による公共施設利用が増えているが、それゆえに、公共施設側からの要請で利用者を減少させて活動しているところが多く、感染の未収束の長期化から、市民公益活動の規模の縮小が「ニューノーマル(新常態)」となってきていること

 本調査には、本学科が開講する授業「社会研究実習」の一部として、2名の学生がインターンとして参加しました。このインターン学生たちは、当初、本学教員が3回インタビュー調査するのを詳細に観察したあと、自分たちで合計7回の聞き取り調査や記録作成を主導しました。また、今回の報告会でも、パワーポイントにもとづいて発表を行いました。

 (※写真は発表会の様子。三密を避けるため、発表者や市職員の方が市民公益活動支援センターで、ほか参加者はZoomで参加するというハイブリッド型の発表会となりました。)