人間社会学部からのお知らせ

岡島ゼミ 東北ツアーに行ってきました

イベント

 人間社会学科・岡島ゼミでは、ほぼ毎年、ゼミ内で参加学生を募り、東北でボランティアツアーを行って
きました。東日本大震災から8年。今年は、3月12日~14日、東北を学ぶツアーを企画・実施しました。

<1日目>
・宮城県仙台市 荒浜小学校(震災遺構)の見学
・宮城県名取市 閖上中学校遺族会会長の丹野祐子氏のレクチャー聴講
・宮城県仙台市 東本願寺 東日本大震災現地復興支援センターの木ノ下秀俊氏のレクチャー聴講

<2日目>
・岩手県気仙沼市 東日本大震災遺構・伝承館の見学
・宮城県石巻市 大川小学校の見学と大川伝承の会・小さな命の意味を考える会(大川小学校児童遺族)の
 紫桃隆洋氏のレクチャー聴講

<3日目>
・宮城県仙台市 東本願寺東北別院の掃除
・宮城県仙台市 ふりかえり
・東日本大震災現地復興支援センターの江口氏への学びのフィードバック

 参加した学生たちからは以下のような報告(抜粋)がありました。

  「実際に現地へ赴き、その場で起こった真実を目の当たりにすることで胸が苦しくなり、たじろいて
  しまいました。それまでに知っていた情報と自分の目で見た景色、耳で聞いた言葉の数々はそもそも
  持っていたものよりも質感が違っていました。」

  「正直、残酷であり、恐怖の部分が多かったです。しかし、語り部の方達にはこの現実から私たちに
  生きること、想像力というものの重要性を教えていただきました。この経験を活かすことが私の使命
  でもあると思います。」

  「今までは漠然と地震が来たら高いところへ逃げる、としか考えていませんでした。しかし、現場へ
  行き、被災した方々の話を聞くと、避難できたから終わりではないことを感じました。避難所での生活、
  被災者の精神面、街の修復など、様々な問題が発生し、それらの問題をずっと抱えながら生活しなけれ
  ばならないのだと知りました。」

  「災害は今まで当たり前である日常を無惨に破壊し、人と人との突然の別れを引き起こすものだと痛感
  した。特に印象に残ったのは、避難訓練を徹底していた学校でも、多くの人が亡くなってしまった事実
  があるということ。災害は想像を遥かに超えるものだと認識し、また避難訓練をする目的は何なのかを
  改めて考えなければならないと感じた。」

 このツアーの実施にあたっては、「ソロプチミスト大阪-なにわ」から交通費の一部をご支援いただきました。
また、東本願寺 東日本大震災現地復興支援センターの皆様には車輛の提供から語り部の方々との出会いまで、
たいへんお世話になりました。こうしたご支援がなければツアー自体が存在しませんでした。こころからお礼
を申し上げます。