人間社会学部からのお知らせ

平成29年度 大阪大谷大学 スポーツ健康学会・人間社会学会講演会

お知らせ

「トップアスリートのパフォーマンス発揮のための栄養サポート」
講師:亀井明子氏(国立スポーツ科学センター(JISS)先任研究員、公認スポーツ栄養士)

亀井氏は、JISSで携わっておられるトップアスリートへの栄養サポートの実際について、詳しい説明をしてくださいました。一例として、「個人」レベルでは、選手が常時利用できるJISSのレストランにある栄養評価システムがあります。これは、選手が選んだ食事の栄養評価が即座にできる画期的なシステムであり、選手自身の栄養管理能力の育成につなげているとの紹介がありました。また、「試合・合宿」では、スポーツ庁の委託事業として日本スポーツ振興センターがオリンピックの際に設置した「ハイパフォーマンスサポート・センター」があります。これは、現地での選手のコンディショニングとリカバリーのための施設であり、選手の栄養管理に対応できる和食中心の料理の提供も行っていたとのことでした。JISSは日本の国際競技力向上を目指したスポーツ医・科学研究の中枢機関であり、今回、そのスポーツ栄養士としてトップアスリートの栄養サポートを牽引しておられる亀井氏の生の声を拝聴できたことは、学生たちの「スポーツ選手のための栄養サポート」への関心をさらに高める契機となりました。


「トップアスリートのパフォーマンス発揮のための準備とは~体操日本代表選手の事例から~」

講師:水鳥寿思氏(慶應義塾大学専任講師、日本体操協会男子強化本部長、日本オリンピック委員会男子体操専任コーチ、アテネオリンピック金メダリスト)

2012-2013年度に本学スポーツ健康学科の専任講師を務められていた水鳥先生は、リオ五輪で金メダルを獲得した日本体操協会男子強化本部長として、トップアスリートが結果を出すためにどのような準備を行っているかを、学生にもわかりやすくお話ししてくださいました。
具体的には、現代のアスリートは、監督やコーチの言いなりではなく、自ら目標を実現するために計画的で質の高い練習を考え継続する力が求められていること。試合等で結果を出すためには、目指す成果までの一連の流れを繰り返しイメージし、そこで想定し得る失敗や不安を解決する努力が重要であること。そして最後には、トップアスリートの多くが、人と比べることなく周囲に感謝し自立していることを紹介し、学生にエールを送ってくださいました。