教員コラム

「遺伝子」を使って糖尿病を治そう!

薬学部 生化学講座 講師 清水かほり

糖尿病は、世界中で患者数が爆発的に増えている疾患です。糖尿病に対する治療薬は数多く開発されていますが、健康な人と同じくらいの寿命・生活の質(quality of life; QOL)を維持するには至らず、革新的な治療法の開発が求められています。

私たちは、 糖尿病に対する新しい治療法として、遺伝子を体に投与して病気を治す「遺伝子治療」の開発に取り組んでいます。具体的には、糖尿病の治療に有効と考えられる遺伝子を、糖尿病を患っているマウスに投与します。そして、投与された遺伝子が作り出すタンパク質によって糖尿病が治るかどうかを、研究室に配属された学生たちと一緒に研究しています。

得られた研究成果は、積極的に学会や学術論文にて発表しています。もちろん私と一緒に研究をしている学生たちも、続々と研究の成果を発表しています。学生が学会で発表している姿をみることは、はらはらしながらもうれしい限りです。私たちの研究が糖尿病に対する新しい治療薬の開発の一助になれるよう、学生たちとともに研究に励んでいる今日この頃です。