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歴史文化学科の学生が「歴史文化フィールドワーク」(学外授業)で東大寺・奈良国立博物館に行ってきました。10/15(土)

2022/11/14

後期第2回目のフィールドワークでは、東大寺と奈良国立博物館を見学しました。

今回は、各見学先に安置されている数々の仏像を拝観し、その造形を丁寧に観察することを目的としてフィールドワークを実施しました。

では、写真とともにフィールドワークの様子をご紹介しましょう。

当日の朝、奈良公園に集合し、まずは東大寺へ向かいました。

東大寺に至ると、最初に見えてくるのが鎌倉時代初期に建立された南大門です。

南大門は中国・宋の建築様式を取り入れた、いわゆる大仏様(だいぶつよう)を示す代表的な遺構です。

南大門には、大仏師・運慶に率いられた慶派一門が総力をあげて制作した2体の巨大な金剛力士立像が安置されています。

学生たちは、教員による解説を聴きながら、南大門と金剛力士立像を拝観しました。

南大門を通ると、すぐ左手に東大寺ミュージアムがあります。

ここでは、古代から中世にかけて制作された数々の仏教美術の名品を間近に観察することができます。

大仏殿に比べると目立ちませんが、仏教美術に関心がある人にとっては必見の施設です。

東大寺ミュージアムを出て、次に大仏殿を拝観しました。

大仏殿と大仏は兵火により複数回にわたって破壊されましたが、そのつど多くの人々の尽力により復興され、現在に至るまでその姿を伝えています。

現在の大仏殿は江戸時代に再建されたもので、大仏も多くの部分は江戸時代に再鋳されたものですが、それでも創建当初の圧倒的な規模の大きさを私たちに教えてくれます。

大仏殿の拝観が済んだところで一度解散し、昼食休憩を取りました。

昼食休憩の後は再び奈良公園に集合し、奈良国立博物館のなら仏像館を見学しました。

なお、なら仏像館の建物は、明治27年(1894)に完成した奈良で最初の本格的洋風建築で、建築家片山東熊(かたやまとうくま・1854-1917)により設計されました。

現在は国の重要文化財に指定されています。

なら仏像館には常時100体以上の仏像が展示されています。

展示されている仏像は、中国唐代の石像、飛鳥時代の金銅像、奈良時代の乾漆像、平安時代以降の木彫像など多岐にわたっており、通観すると日本の仏像の歴史を実作品に即してたどることができます。日本の仏像について学ぶには最適の施設です。

なら仏像館を見学した後、現地で解散しました。

美術作品をじっくりと観察してその造形上の特徴を探ることは、美術史学を学ぶにあたって最も重要な取り組みの一つです。

もちろん、その技術はすぐに身につけられるものではありませんが、まずは挑戦してみることが重要です。

学生の皆さんは、今回のフィールドワークを通じて、その手法を実践的に学ぶことができたのではないかと思います。

当日は天気にも恵まれ、いつになく快適なフィールドワークとなりました。

最後になりましたが、フィールドワークの実施にあたって大変お世話になりました、東大寺と奈良国立博物館の皆様に深くお礼申し上げます。

(文責:YT)

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