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歴史文化学科の学生が学外授業(歴史観光フィールドワーク)で京都市内の文化遺産を見学してきました。6/18(土)

2022/07/04

今年度より開講された「歴史観光フィールドワーク」の第3回授業として、京都市内の文化遺産を見学してきました。

以下、写真とともに当日の様子を紹介していきます。

まず、蓮華王院本堂(三十三間堂)を拝観しました。

蓮華王院は後白河院(1127~1192)の命によって建てられた寺院で、その本堂である三十三間堂には1001体の千手観音像が安置されています。

1249年に発生した火事により、お寺の創建当初に造られた千手観音像の多くは失われてしまいましたが、その後、すぐに再興がなされました。

数えきれないほどの千手観音像が並んでいるさまは圧巻です。

学生たちは、その威容に圧倒されつつ、堂内に置かれた解説のパネルなどにも注目し、蓮華王院の方がどのような工夫をして観光客にお寺の歴史などを伝えているのかを考えていました。

次に蓮華王院本堂(三十三間堂)のすぐ近くにある養源院を拝観しました。

養源院は、豊臣秀吉の側室淀君が父・浅井長政の冥福を祈ることを秀吉に願い、創建された寺院です。

その後、火災により焼失しますが、元和7年(1621)に徳川秀忠の正室であったお江(浅井長政の三女、淀君の妹)が秀忠に願い出て、再建されました。

お寺には、この際に制作されたと目される俵屋宗達筆の杉戸絵や襖絵など、貴重な文化財が現存しています。

養源院の中門です。寺院内の他の建築とともに重要文化財に指定されています。

中門を通り抜け、現在の伽藍の中心的建築である客殿を拝観しました。

お寺の方の案内により、俵屋宗達の手による杉戸絵「唐獅子図」・「白象図」や、関ヶ原合戦の前哨戦で陥落した伏見城の床板を転用したとされる「血天井」などを順次見せていただきました。

学生たちはお寺の方による説明に熱心に耳を傾けていました。

その熟達した語り口には、学ぶところが多かったのではないかと思います。

昼食休憩をはさみ、午後はまず智積院を訪れました。

智積院は、もとは紀州根来山大伝法院の塔頭でしたが、豊臣秀吉による天正13年(1585)の根来攻めで全焼してしまいました。

その後、京都に移転し、徳川家康より豊臣家ゆかりの豊国神社や祥雲寺の土地を与えられて復興しました。

現在のお寺には、桃山時代の長谷川等伯一門による祥雲寺障壁画の一部が伝わっています。

智積院の境内に至り、お寺の方に案内していただきながら、講堂や、長谷川等伯一門による障壁画が保管されている収蔵庫を拝観しました。

講堂からは庭園が一望できます。

この庭園は江戸時代中期に整備が進められたと考えられるもので、現在、国の名勝に指定されています。

築山の緑が目に鮮やかでした。

収蔵庫では、長谷川等伯一門による障壁画を鑑賞しました。

収蔵庫内には、音声による障壁画の解説や、日本語・英語・中国語の各言語によるキャプションが備えられており、多様な観光客を迎える準備が十分になされていることがうかがえました。

最後に、京都国立博物館を訪れました。

京都国立博物館は、明治30年(1897)に開館した博物館です。

明治時代の廃仏毀釈に伴う文化財の破壊・散逸の危機にあたり、これらの文化財を保護するために開館し、以来数多くの文化財を収集・展示しています。

2014年にオープンした京都国立博物館の平成知新館です。

ニューヨーク近代美術館新館などを手がけた建築家・谷口吉生氏による設計です。

京都国立博物館の開館当時に建てられた明治古都館は改修工事中のため、現在はもっぱら平成知新館で展示が行われています。

京都国立博物館では、まず同館主任研究員の水谷亜希様にレクチャーを行っていただき、日ごろどのような工夫をして教育・普及活動をされているのか、丁寧に教えていただきました。

教育・普及活動にあたって活用されている、実際に触って解体することができる仏像の頭部です。

仏像の目の部分に水晶などの別材をはめ込む「玉眼(ぎょくがん)」の技法を、よく理解することができます。

その後、館内の展示を見学して、フィールドワークの行程を終えました。

内容が盛りだくさんでややハードな行程だったかもしれませんが、参加した学生は、日本を代表する観光都市である京都市における文化遺産の活用状況を、身をもって学ぶことができたのではないかと思います。

今回のフィールドワークに参加した学生の皆さんの中から、将来文化財の保存や活用に貢献する方が出てきてくれたら、歴史文化学科の教員としてはうれしい限りです。

(文責:YT)

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