2013/06/12
文学部文化財学科では、一回生の「巡検」の授業で、さまざまな文化財を見学して回ります。
6月1日(土)は、大学に隣接する「近つ飛鳥」周辺の文化財を見学しました。
最初の見学地は、河南町にある金山古墳です。
金山古墳は、双円墳という珍しい形をしています。前方後円墳が「方丘」と「円丘」から構成されているのに対して、双円墳は二つの「円丘」で構成されており、全国的に見ても非常に珍しい墳形です。
写真奥が北側の「円丘」、手前が南側の「円丘」です。
二つの「円丘」にはそれぞれ横穴式石室がありますが、北側の「円丘」のみ、横穴式石室を見学することができます。
手前と奥に、二つの家形石棺を見ることができます。
引き続いて大阪府立近つ飛鳥博物館を見学しました。古墳時代を中心とした展示を行っています。同種の博物館としては、全国有数の規模を誇ります。
博物館の建物は、世界的にも有名な建築家・安藤忠雄によって設計されました。博物館の展示ではなく、建物自体を見学に訪れる方も少なくないそうです。
講座室で、学芸課長・森本徹さんの説明を受けたあと、常設展示および開催中の特別展「百舌鳥・古市古墳群出現前夜」を見学させていただきました。
展示を見終えた後は、待望の昼食タイムです。
博物館の周辺には、一須賀古墳群という大規模な群集墳があり、近つ飛鳥風土記の丘公園として公開されています。
天井石は既に持ち去られてしまっています。ちなみに内部に置かれている家形石棺は復元製作されたものです。
保存状況の良好な横穴式石室にも入りました。石室の内部はひんやりしており、外とは異質な空間です。石室そのものよりも、カマドウマといった虫の方に気を取られている学生もいました。
次の見学地は、磯長谷にある推古天皇陵(山田高塚古墳)です。宮内庁が管理していますので、柵の外から内部の様子をうかがいます。
すぐ近くの二子塚古墳にも足をのばしました。
半分埋まりかけた横穴式石室では、家形石棺を見学することができました。