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SP(模擬患者)さんに 大感謝!!

2013/05/15

6年制薬学教育では、専門的な医療の知識もさることながら、医療倫理観の養成が重要視されています。その中で患者さんとのコミュニケーションも重要な学習課題で、患者さんの気持ちを配慮しながら医療面接の出来る薬剤師さんになってもらう為、本学でも種々の取り組みをしています。最も効果的なコミュニケーションの練習法は実際の患者さんを相手に実践を積むことでしょうが、コミュニケーション能力が未熟な時に本当の患者さんに練習をお願いすることは、それこそ医療倫理に反することです。そこで、病気をしてはいませんが患者さんを演じてくれる方を相手に練習を行います。この患者さんを演じて下さる方を模擬患者さんとかSP(simulated patient)さんと呼んでいます。本学では、独自の模擬患者さんの会(SP会)を設立し、4年生、6年生の医療面接の練習にご参加いただいています。準備なしにはSPさんは出来ませんので、本学SP会では月2回練習会を行い、学生さんとの医療面接に備えて頂いています。単に医療面接の練習のお相手(写真右)だけでなく、SPさんにはもう一つ大切な仕事があります。それは、医療面接の結果、どんな気持ちになったかを学生さんに伝えることです(写真下)。

 

 

 

 

 

 このSPさんの一言が効くんです。学生さんはSPさんとの会話を思い出し、SPさんからの助言をもとに自らを振り返り、「やり取りの中で、患者さんはそんな風に感じたんだ。」って気付きます。自分では結構上手と思っている学生さんでも、自分の至らぬ面が見えてきます。「目から鱗が落ちた」と言う学生さんもいます。また、自分では気づかなかった良い部分に気づくこともあります。さらに、教員がその場でフォローアップします(写真3)。

これが学生さんの倫理観の向上に繋がります。本学のSPさんは大学や医療とは関係のない一般の方で、皆さんボランティアで参加して下さっています。学生さんの成長が楽しみと言って、患者さんの役作り、演技の練習、気持ちの伝え方の練習に取り組んで下さいます。SP会は、本学の「宝」であり、SPさんに“大感謝”です。

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