2015/09/28
第11回:人づきあいは大変だ:運命?
今回は日常場面からスタートしたいと思います。よくある?雑談中「私って男運ないわ、つきあう人、みんな浮気するねん」のようなセリフをいう女性と出会ったことはありませんか?たしかに運の可能性もないとはいえませんし、やや悲観的な?考え方をすれば「浮気しない男性なんかいてないよ」の考え方もできるかもしれません。もちろん、浮気したくてもできない男性もいますので、真実味はないとして。
さて、本当に、運によってつきあう人が決定されているのでしょうか?ここでは運をとりあえず偶然としておきます。もし、つきあう相手を何らかの条件で選択している場合、偶然(運)ではなくて必然の可能性があります。例えば、多くの女性から「あの人は素敵だ」と思われる男性ばかりとおつきあいするなら、どうしても浮気されやすくなります。なぜならば、素敵な男性は、多くの女性からアプローチされる機会も多いわけですから、100%の確率ではないにしろ、浮気が生じる可能性も高くなります。
ここで重要なことは、人生の価値観には優先順位が必要だということです。単純な図式でいうなら「浮気される危険性は覚悟のうえで、素敵な人とつきあう」のか「浮気されないことを重視して、周囲の女性から、あんな男のどこがいいのといわれる相手とつきあうのか」です。もちろん、それ以外にも「誰ともつきあわない」という選択肢もあるでしょうし、自分は「素敵」と思っていても、自分以外の人々からはあまり魅力的に思われない人とつきあうこともあるでしょう。
内容は変わりますが、自動車保険で「リスク細分化」のなかで、年間走行距離の低い人の保険料が安いというのも少し似ている感じがします。無論、長い走行距離でも事故を起こさない人もいらっしゃいますが、一般的には、車の利用機会が多くなればなるほど、事故の確率も高くなります。人間でも恋愛に発展する人間関係の機会が多ければ、浮気という事故?の危険性も高くなるといえます。当然、「人と会うのは嫌い」「外出は面倒くさい」「スマホやパソコン上のSNSもうざい」という人は浮気の危険性は低いかもしれません。
(人間社会学科教員:小西 宏幸)