専攻科 教育専攻科

専門的力量を持つ、
教育実践者を目指して

教育専攻科は、教育学に関する専門的な事項を教授し、その研究を指導することを目的としています。本学教育学部でも教職を目指す学生に専門的な技術を獲得できるよう、多彩で豊富なカリキュラムを用意していますが、学部教育の段階では実践感覚を理論的に整理するには難しいかも知れません。そこで本専攻科では、学部での学びを基礎として、より広範かつ綿密な追究ができるよう、教育学・心理学の各領域にわたる多様なカリキュラムを用意しています。本専攻科では、従来異なる学問対象として理解されることが多かった他の分野との関連性についても相互に幅広く学ぶことで、諸領域にわたる学際的な視野を兼ね備えた教育実践者の養成を目指しています。学部教育で醸成される豊かな実践感覚を大切にしながら、より学問的に高度な教育・研究を進めるために2005年4月に開設され、専攻科生の学びをサポートしています。この間輩出した修了生は、本学専攻科で身につけた専門性を教育現場で発揮しています。

メッセージ

教育専攻科長 笹川 博司

本学は40年以上にわたる教員養成実績があり、大勢の卒業生が幼稚園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校にて教員として活躍しています。教育実習や研修会にお邪魔しても「私、大谷出身です」とのお声がけをよくいただきます。しかし、近年、教育現場や子どもについての課題はより多様化し、教員には豊かな人間性や実践的な専門性、開かれた社会性や確かな指導力が今まで以上に強く求められています。教員養成においても、専門性をより高める改革が次々と行われています。

教育専攻科では、学部での4年間にわたる学びに加え、より深く、より広く、より高度な学びを行い、さまざまな領域にわたる視野と実践的な指導力を兼ね備えた教育者を養成します。教壇に立ちたいけれど学部の学びだけでは不安があるという方、より高度な実践力を身につけたいと考える方、教育専攻科に学んで教育における専攻分野のより専門的な研究を行い、実践能力をさらに高めてみませんか。教育専攻科は本学の卒業生のみならず広く門戸を開いています。最新の指導法を身につけて教員採用試験に挑みたい方、現場経験のある方やしばらく教育現場から離れていて復帰に不安がある方にも、多彩で豊富なカリキュラムを用意してお待ちしています。

教育目的

大阪大谷大学大学院は、学問の真理と大乗仏教の精神を尊重し、学問の理論および応用を教授研究し、社会の発展と文化の向上に寄与することを目的とする。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れ方針)

教育専攻科は、教育に必要な豊かな人間性と強い使命感を有し、理論に裏打ちされた高い専門性と実践力を備えた人材の育成を目指します。

求める学生像

  1. 学部での学びに基づいて論理的思考力と表現力を持っている。
  2. 専門分野を極め、専修免許を取得しようという意志をもっている。
  3. 学校教育に強い関心があり、幅広い教養と高い専門性を獲得することによって自らの実践力を高めようとする強い意欲をもっている。
  4. 自律的に研究を進め、様々な人々と協働して積極的に課題に取り組もうとする態度をもっている。

4つの学びの特徴

一人ひとりのこどもに対する深い理解の力
学校生活への適応問題について専門的立場から、子ども一人ひとりに対する深い理解がもてるよう、教育臨床に関する専門的知識や技術の修得に力を入れます。
総合的な指導力
横断的・総合的な課題に対して適切な指導ができるよう、担当教科とかかわりのある学際的領域について幅広く学びます。
すぐれた授業を作り出す力
教科指導についていっそう深く学び、各分野の最先端の理論や技術など新たな知見の獲得を通して、質の高い授業実践力を育成します。
生徒指導の力
学級指導、生徒指導、進路指導等においてすぐれた指導力を発揮できるよう、ガイダンスやカウンセリングの知識・技術の修得に力を入れます。

科目紹介

広げる教育に必要な様々な領域を幅広く学びます!

教育における理論と実践を学ぶ。

学校臨床特講
学校や教育の現場で起こるさまざまな問題を取り上げ、分析・解明し、児童・生徒、教師、学校、保護者、地域社会の人々にさまざまな支援を行っていこうという立場に立ちます。つまり教育に関する問題の解明と、カウンセリングや教育相談を中心としたさまざまな問題解決のための援助をテーマとして、多様な切り口から教育問題について論議し、考えを深めます。
学校教育学特別演習
現行の教育実践の理論的基礎を検討し、その意義について考えます。また、発問や板書の方法など、教育指導技術のあり方についても考え、目的に応じた適切な教育方法について提案できる力を培います。その他、授業に不可欠な教材・教具・情報機器・デジタル教材の利用や有用な活用方法、管理の効率性についても考え、実際の授業へ展開する力をつけます。

教育における理論と実践を学ぶ。

教育学特講Ⅰ
現在の学校教育には「不登校」「学級崩壊」「学力問題」などさまざまな問題が山積しています。また、教育対象である幼児・児童・生徒も、その家庭背景も含めて非常に複雑化、多様化しています。こうした現状において教師には幼児・児童・生徒に対する的確な理解力と柔軟な指導力が求められています。本特講では、学校現場で起こるさまざまなシーンを研究し、実践的な対応力を身につけるとともに、教員採用選考テストで問われる教員としての資質や能力について学びます。
教育実践研究Ⅱ
現在の学校現場の諸課題について、教育実習や学生ボランティア活動を通して自分が体験したことや見聞きしたことを発表し合います。また、実際に教員になったときに、即、活用できる実践力を身に付けるために、毎回テーマに即したプレゼンテーションを行い、学習指導・生徒指導・特別支援教育・学級経営・保護者対応等、体験学習の検証から課題を抽出し、解決策を導きながら、めざす教師像を確立します。
教職研究特講
教育改革が進む中で、「新たな学び」を支える教員の養成が急務となっており、そのキーワードは、教職生活全体にわたって「学び続ける教員」です。本講義では、魅力的な授業を実践できる【授業づくりのプロ】、共感的に子どもを理解し支援できる【子ども理解のプロ】、活気ある学校づくりができる【学校づくりのプロ】の養成をねらいとして、実際の学校の教育活動に活かせるよう、豊富な事例を取り入れ、教職生活全体にわたって学び続けることのできる資質能力を養成します。
特別支援教育特講
障害のある子どもの実態把握、個別の支援計画の作成、保護者との連携、チームアプローチ等について実践的に学びます。発達障害(LD・ADHD・高機能自閉症等)、知的障害、肢体不自由等の子どもとの関わりや支援実習を通して、個別の指導・支援計画の立て方や指導・支援の方法を実践的に学ぶこと、及び、障害のある子どもの保護者の悩みや心情等を理解することを、この授業(演習)のねらいとしています。

深めるここから、どんどん深く学んでいきます!

自己表現や基礎教育の実践的指導を極める。

表現論
現代人の課題と考えられていることの一つに「自己表現」があります。この講義では、表現を単なる表出の段階にとどまらず、「自己表現」「自己追究」の段階まで高める場として、内在する自分自身を見つめなおし、分析・追究までも目指しています。実際の授業は、制作活動を中心に進めます。ものや自然との語らいの中で制作を進め、自分と対話しながら作る楽しさも味わってもらいたいと思います。制作活動を通して、自己表現に挑み、生涯学習へとつなげてくれることを期待しています。
教科教育法特講Ⅱ
算数的活動を自ら体験し、算数教育の教材研究の手法を身に付けて教師としての教育実践力を養います。具体的には、タブレット端末を利用した教材や学習指導案を自ら作成したり、電子黒板を利用した授業を実践するなど、算数教育におけるICT 活用について自分の考えをまとめ述べることを通して、算数教育の専門性を高めます。

奥深い日本文学の読解や英語教育を極める。

日本文学特講Ⅰ
古典中の古典といえば古今・伊勢・源氏。本講では、伊勢物語を嵯峨本で読んでいきます。嵯峨の地に居住した角倉素庵が本阿弥光悦の協力を得て慶長13年(1608)に刊行したこの古活字本には、雅味豊かな挿絵が入っていて、伊勢物語の享受のあり方を探る材料になります。変体仮名を解読しながら、伊勢物語の世界に分け入ります。
英米文学特講Ⅰ
Literary works, whatever languages they may be written in, are full of verbal magic and enchantment. They have been handed down from generation to generation since the beginning of human civilization. In this literature class, students are required to read and comprehend simple but essential literary works ranging from short stories to poetry. The final goal of this literature class is for each student to gain skills in English to be a fully-fledged English teacher, not only at junior high or high school but also at elementary school.

高める学びの集大成。指導力を高めます!

教育技術や実践力を極める。

情報教育特講
プレゼンテーションにおける設計・資料作成技法・発表を学びます。また、設定されたテーマに沿ってプレゼンテーションを実施し、評価項目に沿って質疑応答を行います。質疑応答により議論が深まり、他者のプレゼンテーションを評価する過程で、自分の考え・立場を明確化できることを目標とします。

奥深い日本文学の読解や英語教育を極める。

教育社会学特講
教育制度や理論に関する知識を身につけ、社会状況や社会制度を関連させて、現代の教育問題について説明し、意見を述べることを目標とする。
教科教育法特講Ⅰ
小学校国語科の目的・構造を理解し、さまざまな領域の授業を的確にできる力を身につける。
日本語学特講
中世片仮名文資料を受講生で輪読し、中世的な世界(宗教)観を含め、その時代に用いた片仮名や主要な漢字について理解を深める。
教育実践研究Ⅰ
小学校算数を教える上で、その背景となる数学を数学的活動を通して知り、教師として必要な言語力(論理的に物事を考え、表現する力)をつける。
教科教育法特講Ⅲ
小学校「社会科」の教材について研究。地理・歴史・公民3分野の基本的な知識をしっかりと身につけた上で、人間形成をめざす社会科教育の重要性を把握する。
英語学特講
英語を対象として、重要な言語学的トピックや、現象をきっかけにそれを理解するための理論的背景を学び、英文法の理解向上をめざす。
英語教育学特講Ⅰ
第二言語習得について学び、英語教育における4技能の教え方や伸ばし方を、理論や先行研究をふまえ様々な観点から考える。
教科教育法特講Ⅶ
障害者の暮らしをイメージしながら、暮らしを支える仕組みについて、法制度や視聴覚教材等の資料を用いて講義する。
生徒指導論特講
生徒指導(進路指導)のあり方を学び、その課題解決の方策を探究する。
教科教育法特講Ⅳ
子どもたちが「本当に楽しい」と思える図画工作科の指導法について考え、指導者としての資質・能力を磨く。
英米文学特講Ⅱ
「正しい」英語発音を子どもたちに指導できることを目的にし、そのノウハウを身につけるため、サンプル英文の朗読等で発音訓練を行う。
教育方法学特講
現代の子どもたちが抱える問題やその背景を明確にし、「学び」のあり方や授業づくり、学級経営の方法などを学ぶ。
日本文学特講Ⅲ
井原西鶴の短編から3・4作選び、先行注釈書を突き合わせ、問題点を確認。自ら理解して注釈を施していく。

障害児教育特講Ⅱ

教科教育法特講Ⅴ

教科教育法特講Ⅵ